どうもどうも。最近お客さんにレコードの洗浄について聞かれることが立て続けにありました。
レコード洗浄用の泡が出るスプレーなんてのもありますが、メーカーによっては使用後数年経って、スプレーした箇所が跡になって浮き上がって来たり(これはもしかすると洗浄後の保存状態か、間違った使用法をしてしまったものにもよるのかもしれません)と、必ずしもいい結果がでてないこともあるようです。一応、全てのスプレーがそうだということではありません。
レコードに対してみなさん結構独自の取り扱い方をしてるのを耳にします。自分も取り扱い方を習ったというよりは見聞きしたり調べたものを、それは良さそうだね、それは無いんじゃない?と考えながら独自にアレンジした方法だったりするんですが、今回はレコード初心者の方たちのためにも、一つ自分なりの洗浄方法を紹介してみたいと思います。
大体中古品のレコードは見た目がきれいでも、針を落とすとバックでチリチリ音が聞こえたりすることがあります。これは中古で入ってきた状態ではカビや埃が乗ってたりする状態なので、店頭に商品として並べる前にできるところまできれいに拭き上げたりするのですが、その際に見えないレベルの埃や繊維くずがレコードの溝に挟まったり詰まっていくのです。
結局はアナログなんで、再生時にその埃などが針に触れたり絡まったりする際にチリパチとノイズを出したりするのかと考えてます。レコードを片面聴き終わって、ひっくり返す前にレコードの表面が一面フケのようなものでいっぱいになってることありませんか?あれは再生時に掻き出された埃などのくずです。
一番良いのは、そうして掻き出された後にチリパチがなくなり、再生がきれいになるパターン。まあアナログなんで、そんな嫌だったらCDでいいんじゃない?とは思ってる派です。しかし!そこをなんとかできるだけきれいなアナログの音で楽しみたいっていうことでいってみましょう・・・
用意するものは水、中性洗剤、クロス、ティッシュペーパー
とりあえず今回は持ちやすくて面積が狭いという理由で7”を使います。LPやるときは若干持ちにくいので気を付けてください。そしてこれを初めて試す時は、チリチリ鳴ってうるさくて捨てた方がマシみたいなレコードで試すことを一応オススメします。
それではまず
後で中性洗剤をつけるので、まずなんとなく水を馴染ませます。レコードの表面にはダイアモンド針がよく滑るように油が塗ってあり、それを除去するような水をかけるのはダメだ、というのをどこかで見かけたことがあるのですが、レコードプレスの工程において油を塗布するなんて聞いたことないので、これはどうなのかなと。まあなんにせよレコードを洗わないといけない状態にするのは保存状態が良くないということなので避けたいところです。
洗う方の手のみに洗剤をつけて泡立てながらレコード表面を、溝の中を洗っていくイメージで・・・
溝に沿って手を動かしていって。真ん中の部分(レーベル面と言います)には紙なのでもちろん当たらないように。当たってしまったらサッと、クロスかティッシュで拭いてください。多少なら大丈夫ですが、あまりずっとそのまま放っておくとふやけたり、跡になるかもしれませんのでご注意。
指の腹で溝に沿って、溝の中を清掃していくイメージで、80%からいくか!!
フルパワ―――100%中の100%!!!©富樫義博
特に縁の方は針落としてからの第一印象なので大事です。こんな感じで、十分溝の中を一周清掃できたな、と思ったら続いて濯ぎです。
ここで一旦洗剤まみれの手を洗っておくとやり易いかもしれません。
一番大事なのがこの濯ぎの工程です。表面のぬめりと泡、溝の中の汚れを濯いで落としていきます。要領は分かったと思います。
80
100/100
こんな感じです。よく考えたらスピードは要りません。
ティッシュで粗方の水気を切ります。ここで磨き過ぎはまた繊維でキズが入る恐れもあるのでササッと
クルっと一周
縁はもちろん
仕上げに乾いたクロスで水気を吸収させます。カラカラに乾いた布で磨いてしまうと、これまた細かい繊維キズを入れてしまう場合があるので注意です。もう一生自分のモノだから細かいキズなんてどうでもいい?そう言ってみなさんジャケットに自分の名前を日付入れて書いたりするでしょう??なんであれ筆記体なんですか?あれがあることで気が変わっていざ売ろうって時に査定額下がったりもあり得るんですよ。未来の自分のことなんて分かんないわけですよ。よろしくお願いします。
話が逸れました。
そういう訳で自然乾燥で室内干しする方もいらっしゃるようです。間違っても外で干したりドライヤーなんか当てないように。熱なんか当てるとレコードは一発でオシャカです(チーン)・・・
再生してみてカスが出るようなら濯ぎが足りな過ぎです。出なくても、2回、3回と再生する度にチリチリが少なくなったりしませんか?個人的にはこの方法でかなり改善されてると思います。もう見るからにキズが多いと物理的な問題になってくるんで改善の余地無しなんですが。
(今回洗浄に使ったレコードはこちら Ad Visser / Giddyap a Go Go)
激落ちくんなどのメラミンスポンジを使う方法もあるのですが、オススメはしません。あれは結局樹脂で研磨している感じなので、表面に無数の細かい消えない傷が入ります。気になった方は、拾ったレコードとかでどんなキズが入るか試してみてください(ちなみに使うときは水を含ませ、絞らずに使って磨いてください)、ホントにリアル粗大ゴミレコードで試してください。個人的に単に要らないレコードとかだったら売ってください。あなたの要らないレコードは他のお客さんの宝物、底抜けするのでストスト音をたてて落とさない。ウチに限らずレコード屋ではこれお願いします。話が逸れました。
あくまで個人的なやり方なので、この中でもそれはやっちゃダメだろうとかご意見あればどうぞ。それではまた
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